当クリニックの矯正治療法Q&A

Q.歯を抜かずに矯正治療をするメリットは何ですか

Ans.私も学生の頃は、真ん中の歯(小臼歯)を抜歯して矯正治療をするように学びました。
歯学部生の私ですら、虫歯でもない歯を抜くことにとても抵抗はありましたが、そう教えられたので、そういうものなのだろうと頭の中にインプットされました。

私が勤務医として働いていた頃は虫歯などの全ての治療を行なう一般の歯科医だったのですが、以前に歯を抜いて矯正された患者様たちの虫歯の治療をしていて気になっていたことは、顎関節症の症状がある患者様が多く、後戻りして元のように戻っている人もいて、抜いた歯のすき間が空いたままの人もいたりして、矯正治療というものに少し疑問を抱くようになっていました。

もちろん、歯を抜いて矯正治療をされた患者様の中にもきちんと機能している人も多くいたので、歯を抜くことが問題なのか、それとも、治療を行なった先生に問題があったのかは分かりませんでした。
とにかく、矯正治療というものはとても難しくて、なるべく手をつけないようにしないと患者様に対して責任が持てないなと恐怖心を持っていました。

そんな折、歯を抜かずに矯正治療をされている先生がいるということで、その先生に師事していって、今の、歯を抜かないで矯正治療を行なう方法で治療を進めていくようになりました。
歯を抜かないで矯正治療をするのは、何よりも患者様に喜ばれますし、顎関節症の症状や体の不快症状がよく治るので、医療行為として自信を持って患者様に勧められます。

近年、従来の矯正治療に対する疑問が多く投げかけられるようになり、歯を抜かない方法の先生の講習会は、いつも満員になっていると聞き、この方法が主流になってくる日も近いことを感じています。

Q.歯を抜いて行う矯正のメリットは何ですか?

Ans.当クリニックは噛み合わせの観点から抜歯矯正は行っていませんが、抜歯矯正にもメリットはあります。
横顔から見た口元が、大きく出ている患者様の場合には、口元を引っ込める為には抜歯矯正の方が有利です。
抜歯矯正ではE-Line(esthetic line)と言って、横顔からの口元を中に入れることを大きな治療目標にしています。
毎年、E-Line大賞といって、横顔のきれいな芸能人を選んでいるぐらいです。

当クリニックに治療相談にいらした方には、前歯の歯並びを中に入れたいのか、口元を中に入れたいのかで、抜歯矯正と非抜歯矯正のどちらが有利かをご説明させていただいています。
歯並びを中に入れたいのであれば、非抜歯矯正でも大丈夫ですが、横顔の口元を中に入れたい人には、抜歯矯正をお勧めしています。

Q.なぜ南青山デンタルクリニックでは歯を抜かずに矯正治療ができるのですか

Ans.当クリニックでは、前歯の歯並びが悪くなるのは、奥歯の歯並びに問題があるから、結果的に前歯がガタガタになると考えています。
従来は、歯並びが悪いのは、歯の大きさと顎の大きさのバランスが悪いから前歯が不ぞろいになると考えられ、歯を数本抜いて歯並びを治そうとしてきました。

当クリニックの考えでは、奥歯を正しい位置に並べれば、前歯は自然に正しいきれいな位置に並べられるのです。
歯の並びを平面として判断するか、顎の骨格の一部として立体としてみるかで、治療の考え方が違ってくるのです。

患者様の中には、何件も矯正歯科医院に相談して、「絶対歯を抜かないと矯正治療はできません」と言われたのに、当クリニックで「歯を抜かない」と言うと、混乱して「どうして同じ人間への治療方針が、クリニックによって全然違うのですか?」と怒ってくる人もいます。

私としては、従来の治療方法と当クリニックの治療方法の考え方の違いを説明して、患者様に選択してもらうしかありません。
どちらが正しくてどちらが間違っているということではなく、患者様にとって納得のいく治療方法を選んでもらえればよいと思っています。

それでは具体的に、歯を抜かずにどうやって歯をきれいに並べていくかを説明します。
今までは、歯を抜くことによって余分なスペースを作って、それを利用することによって歯を移動してきました。
従来のやり方は、小臼歯(前から四番目の歯)を抜いて、そのスペースを利用して、前歯六本を後方へ移動させるという方法でした。

この方法では、抜いた歯の後ろの歯は、前方へ倒れないようにそのままの位置を維持するというのが鉄則なのです。
しかし、当クリニックのやり方は、後方の奥歯にこそ、歯並びが悪くなる原因があるので、奥歯を後方へ動かしたり、外側へ広げることによって余分なスペースを作って、前歯を結果的に内側にきれいに並べるのです。

これは、歯と顎のサイズという、二次元的平面で物事を考える発想からきていますが、奥歯の傾いた歯を後方や外側に移動することによって、今まで噛んでいた位置を全く変化させ、噛む筋肉の軌道に歯を持ってくるという、立体的な三次元的な発想によって歯のスペースが作られ、歯を抜かずに治療ができるのです。

Q.歯を抜かない矯正治療がいい治療なのですか

Ans.当クリニックでは、親知らず以外は歯を抜かずに治療しますと言うと、「じゃあ、歯を抜かないで矯正治療をする医院が安心できる医院なのですか?」と聞かれることがあります。
遠方の方からも、「どうやっていい矯正治療をする所を探せばいいのですか?」「歯を抜かない医院だったらいいのですか?」と聞かれて困ってしまいます。

歯を抜くか抜かないかは、どういう噛み合わせを作っていくかの方法論であって、歯を抜いても、体が楽になって顎が快適に動けば全く問題のないことだと思います。
私の考える正しい噛み合わせの治療では、歯は抜かずに利用した方がより効果的だというだけなのです

しかし、噛み合わせの考え方がしっかりしていないで、ただ歯を抜かない方法がいい治療なのだと勘違いしますと、歯を抜いた時以上に顎が後方に下がってしまい、体調はもっと悪くなってしまいます。
矯正治療では、顎の位置を三次元的に考えながら治療していかないといけないのに、二次元的にしか考えてないで歯を抜かずに治療しますと、正しい治療結果を得ることができません。

歯を抜くか抜かないかで矯正歯科医院を選ぶのでしたら簡単なのですが、歯を抜かない治療でも体調が悪くなるようでしたら、治療後の噛み合わせの位置は正しくないのです。

Q.従来の治療方法と南青山デンタルクリニックの治療方法では具体的に何が違うのですか?

Ans.

1.親知らず以外の歯を抜かない

矯正治療の相談に行くと、歯を数本抜かなければいけないと言われて、抵抗を持つ人は少なくないと思います。
顎の大きさに比べ歯の大きさが大きいので、残念ですが、小臼歯を抜いて歯をきれいに並べましょうと言われます。

この歯を抜く方法が長年正しいとされてきたので、この方法に異論を唱える人の方が少数でした。
しかし、歯並びをきれいにするためとはいえ、歯を抜くことによる弊害が注目され始め、歯を抜かずに矯正治療をする方法を選ぼうという風潮が矯正歯科の中でも高まってきています

歯を抜くから悪い治療で、歯を抜かないからいい治療だという簡単なものではありません。
顎の位置を正しい場所に安定させる柱が歯なので、正しい位置がわからずに治療していけば、どちらの方法で治療しても患者様の満足する治療にはならないでしょう。

2.一年ぐらいで治療が終了する

当クリニックでは、一年ぐらいで治療が終了しています
これは、歯を抜かないことと、正しい噛み合わせに対する明確なゴールがしっかりしているからです。
歯を抜くことで正しい噛み合わせを作るには、多くの時間が必要になってくるのです。

また、正しい噛み合わせを作ることなく、見た目の歯並びだけをよくする治療でしたら、治療期間はいくらでも短くできますが、それでは本末転倒になってしまいます。
当クリニックでは正しい噛み合わせのゴールがしっかりしているために、治療の終了を自信を持って告げられるのです。

3.体調の不快症状が改善される

当クリニックでは、見た目の歯並び以上に、体調の不快症状の改善を目的として矯正治療を行なっています。
体調が改善されるということは、機能的にも、理想的な位置で力の関係が保たれていると考えられます。

噛み合わせ以外の原因で、頭痛、肩こり、首の痛み、生理痛など、いろいろな不快症状が生じることもありますが、これらの症状にはとても深い関わりがあると考えられています。

4.模型上できれいに噛むことではなく、口のまわりの筋肉の軌道上に歯を並べかえることを常に考えている

従来、治療後にきれいに並んでいる歯型によって、矯正の成功、不成功は語られてきました。
しかしこれでは、顎の動きは一切考えられていないことになります。
今までは、歯が先にあって、筋肉の方をそれに合わせるように動かしてきましたが、これでは考え方が逆であり、筋肉の運動で、顎が動き、その軌道の終点として歯をきれいに並べなければならないのです。

Q.矯正治療の真の目的は?

Ans.一般の患者様にとって矯正治療というのは、見た目をきれいにするために行なう治療で、美容整形治療と同じように考えている方が大半であると思われます。
実際、税務署では成人の矯正治療を美容治療として考えていて、原則としては年末の確定申告で医療費控除の対象から外れています。

しかし、当クリニックに限っていえば、外見よりも、頭痛、肩こり、不眠症などの不快な症状を治したくて矯正治療を行う患者様の割合が多いです。

矯正治療はある意味で両刃の剣であります。
正しい噛み合わせを作るためにすべての歯を動かすことができるので、噛み合わせ治療の方法として最も有効な方法です。
逆にその結果が思わしくない場合は患者様にとって、自然な顎の運動をしいることになり、患者様にとって苦痛が増えてしまいます。

では、何をもって正しい噛み合わせとか、正しくない噛み合わせと判断すればいいのでしょうか。
最近は、一見するときれいな歯並びなのに、詳しく検査すると噛み合わせのズレている患者様が多く見うけられます。

こういった患者様には、噛み合わせのズレを説明して頭で理解してもらうことよりも頭痛、肩こり、耳鳴り、不眠症などの症状を取り除くことで、実感としてわかってもらうほうが早い場合があります。

“論より証拠”で、症状が楽になると、驚いて、自分の噛み合わせのズレが体にも悪影響を及ぼしていたことを実感してくれます。

今の現状では、噛み合わせのズレと全身の関わりについてすべてが解明されているわけではなく、不明な点も多くあります。
ですから矯正治療でも、外見の美しさやきれいな歯並びを治療目標と考える患者様や歯科医師さえもが大半を占めているのが実情なのです。

矯正治療をする最大の目的はなんといっても、「見た目の歯並びをきれいにしたい」ということでしょう。
もちろん見た目はとても大切なことですが、歯並びを治したり、噛み合わせをよくするということは、見た目以外にもいろんなことと関連しているのです。
なんと、噛み合わせは、体の健康とも深くかかわっているのです。

では、噛み合わせが悪いとどんなことが起こるのでしょうか?

1.顎がずれ、顎関節症を起こしやすい

噛み合わせが悪いために、口が開けにくい、顎の関節が「カクッ」と音がする、口を開けた時に、関節の回りが痛む、など顎関節症の障害の原因になります。

2.全身への悪影響が起こりやすい

顎のずれにより、背骨が曲がったり、噛む時に、筋肉に負担がかかりすぎ、肩こり、偏頭痛、首の痛み、耳鳴り、腰痛、や、筋肉の過緊張により自律神経に異常をきたして、倦怠感、浅い眠り、生理痛など様々な弊害が現れやすくなります。

3.咀嚼(そしゃく)障害が起こりやすい

食べ物を十分に噛み砕くことが出来ないために、栄養摂取の効率が悪くなり、それに伴って胃腸を壊しやすくなります。

4.劣等感を抱きやすい

歯並びが悪いことにより、大きく口を開けて笑ったり、喋ったりすることがためらわれ、性格的にも暗くなる人もいます。
特に歯への関心が高まっている昨今、深刻に悩んでいる人はかなり多いです。

5.発音が正しく出来ない

奥歯を噛みしめても前歯が開いてしまう人の場合には、サシスセソなどの摩擦音が出しにくく、英語の発音などには、大きなハンディになってしまいます。

6.虫歯や歯周病になりやすい

歯並びが悪いと、歯の周りに汚れがたまりやすく、また、歯ブラシの毛先も届きにくくなります。
磨き残した歯の汚れは、虫歯と歯周病の原因になってしまいます。

7.顎の成長に異常をきたす

噛み合わせが悪いために、顎の成長が左右どちらか片方の過成長がおき、顔が非対称になったり、受け口の噛み合わせのために顎がしゃくれた方向に成長していきます。

噛み合わせが悪いと、考えられるだけでも、こういったような問題点が挙げられるので、正しい噛み合わせを作るということはとても大切なことなのです。

Q.矯正の治療期間について

Ans.当クリニックではだいたい1年ぐらいで治療が終了しますが、それでもたまに1年半から2年ぐらいかかってしまう人もまれに居ます。
この治療期間に差が出る原因はどこにあるのでしょうか。

1.歯を抜くかどうか

当クリニックの矯正治療が1年前後であるということに多くの患者様が驚かれますが、その理由の一つに、小臼歯など大切な歯を抜かないということがあります。
小臼歯などを抜いて矯正治療を行っていく場合、その前後の歯を動かす際に歯が倒れないように注意しながら動かさないといけないので矯正力のかけ方が難しくなってくるのです。

しかし当クリニックのように歯を抜かずに治療していく場合には、歯が傾くことは心配しなくていいので、治療期間を大幅に短縮できるのです。

2.噛み合わせの知識がしっかりしているかどうか

矯正治療というのは、全ての歯を動かして、噛み合わせを大きく変えていく治療なので、審美的にも、機能的にも患者様に満足してもらうのは、容易なことではありません。
特に機能的に、治療前よりも治療後に不定愁訴が消え、体調が楽になったと実感してもらうには、かなり噛み合わせに精通していなくてはなりません

逆に患者様から治療前よりも体調が悪くなったとか、噛めないとか言われた時に、噛み合わせの知識が乏しいドクターは右往左往して、出口の見えないまま試行錯誤で、時間だけが過ぎていくということになっていきます。

また、噛み合わせがしっかりしていれば将来的な後戻りも少なくなるので、噛み合わせの知識がしっかりしていないと、治療を終了することに必要以上に臆病になってしまい、治療期間を延ばしてしまうことになるのです。(逆に見た目だけきれいになって噛み合わせが悪いことに気づかずに治療を終了してしまう人も中にはいます。)

矯正治療の終了は虫歯の治療と違って、これで終わりという時期は治療する先生の考えかた次第早くも遅くもなるのです。
噛み合わせが不十分なまま早く終了する先生もいれば、もう終了してもいい状態なのに慎重になって治療を続けている先生もいます。
それらはひとえに噛み合わせの知識にどれだけ自信があるかどうかのちがいによります。

3.症例数を多くこなしている

同じ治療方法で、同じ知識だと仮定すれば、症例数を多くこなしている人程治療のゴールにはやくたどり着くことができます。(逆に経験が乏しくて、患者様の言われるままに、早く治療を終了してしまうひともいますが・・・)

ゴールに直線で進んでいけば、最短距離をとれますが、治療ではなかなか最短距離で進むことは難しく、思わぬ方向に歯が動いたり、なかなか歯が動かないこともあり、治療期間を断定することがむずかしいのです。

4.患者様の協力がえられるかどうか

虫歯の治療は100%歯医者が行いますが、矯正治療は患者様の協力がなくして行うことはできません。

水平的な動きはワイヤーのみで動かすことが出来ますが、垂直的な動きは、ゴムをつけて引っ張り合わないといけないので、患者様にゴムをつけてもらわないといけないので、患者様が、自宅や学校、職場などでゴムをつけなければ、いつまでたっても治療は終了しないことになってしまいます。
ですから患者様の協力度によって治療期間が大きく違ってくるのです。

Q.一年ぐらいで治療が完了する理由は?

Ans.一般的に矯正治療は、顎の大きさに比べて歯が大きすぎるので、歯を数本抜いてから、そのスペースを利用して歯を動かしていって治療していきます。
しかし、当クリニックの治療方法では、歯の内側や前方への傾きを外側や後方へ動かすことによって、歯は決して抜かないで、治療を終了できるのです。

そして、正しい噛み合わせと言う治療のゴールがはっきりしている為に余分な時間を必要としないので、一年ぐらいで治療が完了するのです。

Q.なぜ他の歯科医院では、青山先生の治療方法を使わないのですか。

Ans.矯正治療にはストレートワイヤー法やベッグ法など、いく通りもの方法がありまして、私の治療法方が、唯一絶対に正しいというわけではありません。

患者様にとって、治療中に矯正器具が見えないということが一番大切なことだと考える先生は、舌側矯正と言って、内側から矯正装置をつける方法をメインに治療することが多いです。
それぞれの先生が、患者様にとってベストだと思う治療方法で、責任を持って治療していけばいいのだと思います。

Q.患者様は、矯正治療は全て同じ方法で行われていると思っていると推測するのですが、具体的にはどんなことが違うのでしょうか?

Ans.たとえば、まず、矯正治療を始める時期は、何歳ぐらいがいいですかという質問は何人かの歯科医師にすると、いく通りもの答えが返ってきますし、また、ある医院では、ヘッドギアという頭からかぶる金属のついた帽子のようなものを使うように指示されますが、他の医院では一切そういう器具は使わないというように、歯科医院によって考え方が全く違ったりするのです。

中・高校生などで、同じクラスに矯正治療を始めた生徒が何人かいたら、それぞれが違う装置や違う方法で行っており、治療期間も治療代も全く違うので、驚かれるかもしれません。

Q.矯正治療では、殆どの人が見た目をきれいにしようと思って治療をすると思うのですが、青山先生は外見よりも正しい噛み合わせを重視されるわけですか?

Ans.見た目と噛み合わせというのは、二者択一のものではなく、表裏一体でなくてはいけないものなのです。
それが、長年、見た目に重い比重がかけられ、噛み合わせが軽視されてきたので、今日のように矯正治療に対する不信感が出てきたのです。
医療として行っている以上は、私は、体に優しい、体が快適になる治療をしていきたいと考えています。

と言いますと、私の行っている矯正は、見た目は軽視して、噛み合わせだけを考えて治療しているように誤解されてしまいますが、機能面の大切さに力を入れているだけであって、患者様から満足してもらうように見た目をキレイに治療していくことも当然のことだと思っています。

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